PRプランナー 妹尾浩二の日記

日々の活動記録

Archive for 10月 1st, 2018

PRの功罪~テレビで取り上げられたのに

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企業やお店が、テレビのニュース番組や情報番組に取り上げられると、認知度や一時的な集客のアップだけでなく、長期的には企業の信頼性やブランド価値の向上にもつながります。

例えば飲食店なら、グルメを交えた情報バラエティ番組、温泉旅館やレジャー施設なら、旅番組に取材してもらいたいところです。メーカーなら、自社の新製品を「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京系)の“トレンドたまご”コーナーで採用されると一気にブレークすることがあります。

地方のローカル局にも自社制作の情報番組がそれぞれあります。また、NHKを含め、ニュース番組の中には地域の企業や商品の話題を取り上げるコーナーもありますし、企業のトップにインタビューする番組も、たくさんの方々がご覧になっています。

しかし、そうした番組に希望通りに取り上げてもらおうとすれば、周到な準備と根回しが必要です。

全国ネットの番組ともなればそのハードルは非常に高く、相当な競争の中を勝ち残れるだけのニュース性・話題性と、ちょうどその番組の企画趣旨にぴったりはまるという偶然がなければ無理です。

テレビに広告を出稿して、広告主の立場を使って番組に出演できるように圧力をかければいいのでは、という考え方もあります。でもテレビというメディアでは、広告主を番組内に露骨に出演させられないという縛りがあるので、残念ながらそれは困難です。どうしても、というなら、テレビ通販番組のように、時間枠を丸ごと買い上げて自社だけの番組を作るしかありません。

各局が制作している情報番組、ニュース番組に「公益的な情報」として取り上げられるためには、企業としてはどうしてもPR戦略が必要になってくるのです。

単純な従来型の「広告」から、より複雑で専門的なノウハウが必要な「パブリシティ」へと、マーケティング・コミュニケーションの重心が移りつつあります。

しかし、パブリシティでメディアに紹介されても、その前後の対応がまずければ売上アップやブランドづくりにつなげることはできません。

たとえば、全国ネットの情報番組では、「話題のお店」として芸能人のグルメレポーターが紹介した瞬間から、店の電話が鳴り始めます。店は一気に大忙しで嬉しい悲鳴。でも悲鳴を上げてばかりでは始まりません。

「来てもらったお客様、注文してくれたお客様をどれだけ満足させられるか」が勝負です。番組を見て殺到する客層というのは、反応が早いだけに飽きっぽいお客さんです。別な番組で美味しそうな店を見つけたらすぐにそちらに流れます。

よくある例ですが、たとえば静かでしゃれたカフェがテレビで紹介された。たちまち店には行列が・・・。商売繁盛で結構なことですが、今までの落ち着いた雰囲気が気に入っていた常連客は困惑し、だんだんと足が遠のいてしまう。そして、飽きっぽい新規客の波が引いていくと、店にはやがて閑古鳥が鳴き始める・・・。

こういう反応を予想して、あらかじめ計算しておくことです。

番組の放送日時がわかっているのだから、新規客の増加や注文の増加を見越して販売数を増やす準備をするのか、入店や受注を制限して限定感、希少感を出すのか、スタッフと相談して決めておかなくては、いきなりパニックに陥ってしまいます。また、逆にテレビの反応を期待しすぎて材料を大量に仕込んだりすると、あてが外れることも往々にしてあります(ローカル番組の場合は爆発的に客が増えるというケースは少ないようです)。

テレビへの露出を契機に新しいファンを増やして業容を拡大するのか、それとも3日だけ繁盛して元の木阿弥になるのか。この対応にセオリーはありませんが、いずれにせよ単発で終わるのはもったいない話です。

PRは継続しなければ意味がありません。

企業広報・パブリシティ戦略のご相談は 【有限会社プリズム】へ
TEL:087-863-7090

Written by 妹尾浩二

10月 1st, 2018 at 10:57 pm