PRプランナー 妹尾浩二の日記

日々の活動記録

災い転じて福となす

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8月17日、岡山県の渋川動物公園から逃げ出したゾウガメの「アブー」が2週間余りたってようやく見つかったというニュースが、全国ネットのテレビや新聞で報道されました。

動物園ではカメの脱走以来、探し続けても見つからず、困り果てた園長が50万円の懸賞金を出して市民の協力を呼び掛けたのです。この懸賞金を求めて、市外や県外からたくさんの人が訪れて、動物園周辺は、まるで宝探しのような賑わい。岡山市から来た親子連れが、探し始めて15分ほどで発見、見事50万円をもらったといいます。

渋川動物公園はこの事件で、全国ネットのテレビや新聞各紙において3回、報道されました。

1回目はカメが逃げ出し行方不明になった時。2回目は、動物園が懸賞金50万円を出して協力者を募るという発表をした時。3回目は、懸賞金目当ての親子がカメを発見し無事保護したという話。

私も地元が岡山なので、渋川動物公園は子供の頃から馴染み深いのですが、記憶している限りにおいて、これほどメディアで取り上げられたことはこれまでなかったと思います。

このニュースのキモは、「逃げ出したゾウガメが見つかった」という事実よりも「見つけた人に50万円」という懸賞金が出たこと。ゾウガメの金銭価値はいくらなのかわかりませんが、園長としては何としてもゾウガメを取り戻したいと切羽詰まった気持ちで、なけなしの50万円をポケットマネーから捻出したのでしょう。そして懸賞金を発表して2日後に無事ゾウガメは見つかり、動物園に戻ってきました。懸賞金は約束通り二人の親子に渡されました。

今回、動物園ではたいへんな失態をしてしまい、50万円の出費があったわけですが、この事件は結果的に動物園側に多大な利益を生むと思います。全国放送のテレビで渋川動物公園の名前が知れ渡る効果だけでも数千万円のPR効果があります。「脱走したゾウガメのアブー」を見に観光客が来るでしょう。今後、「アブー」は折に触れて渋川動物園のPRに使っていけるでしょう。「失くしたものが返ってくる」縁起の良いお守りとしてキャラクターグッズを作れば、そのことだけでもまたニュースになりそうです。

と、ここまで書いておいて、このニュースが”事件”に発展しそうな雲行きになってきて、またさらに情報番組などで取り上げられ始めました。アブーの行方不明が脱走ではなく「誘拐」だったのではないかというんですね?これがメディア報道の4回目の波です。

アブーが見つかった場所が動物園からたった100m、しかも小さな崖の上で、カメが歩いてたどり着けない場所だったというわけ。コトの真相は不明ですし、この話題がこれからどこへ向かうのかわかりませんが、大きな事件やスキャンダルがなければもうしばらくアブーの報道は続きそうです。学校はまだしばらく夏休み。渋川動物公園へアブー見たさに出かける親子連れが増えることは間違いありません。

「災い転じて福となす」ための大きなチャンスが来ていることは確実。今回の騒ぎを長期的な集客に結びつける広報センスが園長にあるかどうかがカギですね。

Written by 妹尾浩二

8月 22nd, 2017 at 3:39 pm

Posted in オンタイム